AKIYAMA JOE KENJI TOTAL PRODUCE
秋山ジョー賢司
トータルプロデュース
「経営者と向き合えるコーチがいないんだよ」。
コーチング業界の市場規模が急拡大するなかで、私たちは日々接する経営者たちとの会話からそんな課題を拾いました。磨かれたスキルはもとより、相応な人間性、人格に長けたコーチが見当たらないというのです。そのような状況でマーケットが加速し続けることに危機感を覚え、「業界に向き合わなければならない」と思いました。
そんな時に出逢えたのが、同じ危機感をもっていた秋山ジョー賢司氏です。当時の秋山氏はまだ無名でしたが、セルフプロデュースを全くしていないにもかかわらず多方面でコーチとして活躍し、ある大手企業ともコーチング契約を結んでいました。業界の常識にはまらないそのスタンスに興味を惹かれた私たちは、実験的に、何人かの経営者たちに彼のコーチングを受けてもらいました。その結果、秋山氏にはエグゼクティブ・コーチとして優れたセッション力、そして魅力的な個性が備わっていることが分かったのです。「この人となら業界を変えられる」と感じた私たちは、彼をコーチング業界の権威者として組織的にプロデュースしながら、また同じ目標を共有するパートナーとして、業界の変革に挑み始めたのでした。
走り出した頃は、クライアントを〈経営者〉に絞っていました。秋山氏のコーチング能力で特筆すべきは、経営者が無意識に発動する思考や行動の癖を徹底的に解析し、アイデンティティを揺るぎないものに深化できること。それをセッション形式の〈コア・マインド・プログラム〉として商品化しました。
そのブランディングの軸に据えたのが、ポッドキャストです。週1回、約15分の配信のなかで存分に世界観を伝えていきました。すると回を重ねるごとに反響が大きくなり、「部下たちにも学ばせたい」という経営者から「セッションを受けてみたい」というビジネスパーソンまで、ターゲット外の支持層からもニーズが寄せられるようになったのです。
ならば、こうした声に応える責任があると思い、新たに開発したのが、「次世代のリーダー」に提供する裾野を広げたセミナー形式の〈インナー・ダイビング®〉というオンライン・ビジネススクールです。ここで生まれたファンへのフォローアップとして、メルマガ、そしてLINE公式での情報発信もスタートしました。ちなみにLINEは、インナー・ダイビングの受講生の相談窓口としても活用。個別に丁寧なサポートをしているため、インナー・ダイビングのエンゲージメント率は非常に高くなっています。
こうして戦略的なブランディングを展開しつつも、業界の動向や時代の変化に応じてコンテンツはしなやかにシフトさせています。たとえば、これまでにポッドキャストの番組タイトルやビジュアルを3度変更してきたのもその証。秋山氏の場合、エグゼクティブ層といっても小規模事業者から年収100億を稼ぐ社長までクライアントの顔ぶれは幅広く、常に変化するそれぞれの経営課題と向き合っていかなければなりません。そのなかで常に提供するサービスを最適化するため、丁寧に対話を重ねながらデザインをアップデートさせているのです。プロダクト開発からコンテンツの制作・運営まですべてを伴走しているからこそ、私たちは秋山氏のアイデンティティと彼のクライアントのリアルなニーズを理想的にマッチングできます。
2021年秋には、当初から一つの目標としていた著書の出版も達成。ブランディングの軸としてきたポッドキャストを中心とした告知で瞬く間に売れ、重版が決定するという好循環もありました。さらに、現在は国内外から講演の依頼も増えています。
次のフェーズでは、同じ次元で世の中に貢献できるコーチング人材を育てたい。そんな目標を共有しながら、今後も業界への挑戦は続いていきます。
プロデュース/工藤一樹
クリエイティブ/湊慎太朗
コンテンツマネジメント/松王恵